BACK 金剛院から大井川へ
2013年6月9日
「道の駅川根温泉」で泊まったのだが、比較的快適であった。24時間開いている休憩所には大きめのベンチがあって、この上にシュラフを広げて寝たのだ。真夜中に観光客が入ってきたりしたが、すぐに出てゆくのでまったく問題なかった。
パッキングを終えて、道の駅を出発したのは6時半。昨日は列車できたのだが、今日は歩いて家山に戻る。
道の駅から県道を歩いて行くが、歩道部分が設けられているので車を気にせずに歩いてゆける。緩やかな登りになって、下には大井川の眺めが広がる。歩道部分が広がって駐車帯があるところが「SLが見える丘公園」であった。でも、公園らしい雰囲気はまったくなくて、車が数台停まれるだけなのだ。でも、ここからは大井川鉄道の車両が走って行くのが見えた。
さらに車道を10分ほど歩くと、東海自然歩道の分岐に着いた。この交差点にはコンビニがあったので、ここで弁当を買って食べてしまった。
県道から左の道に入って、緩やかな坂が続く。10分ほど上ったところに阿主南寺の分岐があった。この寺までは1.6kmもあるというので、もちろんパスした。この交差点から今日の目的地「蔵田」までは18.4kmで6時間35分かかるらしい。
身成川が深い谷となって流れるのを右に見ながら、アスファルトの道を歩いて行く。50分ほど単調な車道歩きが続き、左の谷が浅くなってくると茶畑の集落に入った。さらに15分ほど歩くと「一色」という標識があった。
一色集落からも流れに沿って舗装道を歩いて行くのだが、小さな集落がいくつも現れる。10分行くと川を渡る。二万五千分の一の地図を見ると、ここが一色の集落のようなのだが、さっきの標識はなんだったのだろう…。
右の山の斜面には茶畑が広がり、左に身成川を見ながら歩いて行くと、20分ほどで集落に入って古い石橋を渡る。ここが上河内の集落である。
10分ほど集落の中を行くと、指導標がたっていて、ここで左折して川を渡るのだった。自然歩道の案内板もあった。
橋を渡るとすぐに、鬱蒼とした林で、その中に山道が続く。道に沿って網のフェンスが現れると、すぐに道は柵で遮られた。これは作物を鳥獣の被害から守るためのもので、自分で開けて通行するのだ。もちろん後は扉をちゃんと閉めなければいけない。
柵のすぐ先で樹林から抜け出して、茶畑が広がった。山の斜面いっぱいに茶畑である。すばらしい眺めだ。ここには自然歩道の案内板がたっていて、その地図によると、この先は車道が葛籠折れで続いているのだが、自然歩道はそれを串刺しにするように真っ直ぐに上って行くのだ。
茶畑の中を上って行く。振り返ると一面の茶畑の眺めがすばらしい。
何度も車道を横切って40分ほど登ると、ようやく茶畑の一番上に着いた。ここには鳥獣よけの柵があった。
柵を過ぎると丸太の階段道で、けっこう急な道を上って行く。25分ほど杉林の中を登るととベンチがあって、その先は緩やかになった。
ベンチからはアップダウンを繰り返し、30分ほどで休憩所のあるピークに着いた。ここが「笑い仏」であった。ベンチ・テーブルはすごく新しくて、ここで休憩することにした。すぐそばに粗末なお堂があって、そこに石仏があった。首のあたりで割れている。笑い仏というのだが、お顔は摩耗して表情はわからなかった。ベンチからは展望が開けていて山々が幾重にも重なって続いていた。
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