さらに歩いて行くと、本陣跡が残るという「坂下」の集落に入る。期待した本陣跡には指導標が立っているだけであった。少し行くと「法安寺」という立派なお寺があった。この山門は松屋本陣の門だったらしい。
道はいよいよ鈴鹿峠越えに入る。
舗装道路から右の道に入る。左は車がひっきりなしに通る国道1号線である。
山ひだにそって山道を行くと大きな鳥居の前に出た。ここが「片山神社」である。
その前には「鈴鹿流薙刀発祥の地」という石柱が立っていた。この神社を見ようと石段を登ってみたが、上には何もなかった。よくみると建物の土台があって、炭のようなものがいっぱい散らばっている。もしかしたら本殿は焼けてしまったのではないかと思う。残念。
神社の前を右に登って行く。急な石畳の道である。昔の東海道が残っているのだ…と感動していたら、行く手にはすさまじいコンクリートの構造物が立ちふさがる。国道1号線の高架で、これをくぐるとコンクリート壁に急な階段が続いている。こんなので鈴鹿越えをするのかとガッカリしてしまう。
コンクリートの階段を登ると広場があって、ここが東海自然歩道の峠の登り口なのだ。ここに松尾芭蕉の句碑があった。
ほっしんの 初(はじめ)に越える 鈴鹿山
樹林の中の石畳道を登って行く。急な登りが終わって平坦になると指導標があって、左「鏡岩」と書かれていた。行きたかったが省略した。
真っ直ぐに峠に向かう。樹林を出たところに指導標があって、東海自然歩道はここで右に曲がるのだ。でも、真っ直ぐに行ったところに鈴鹿峠展望休憩所がある。そこまで行くことにした。ここには「万人講常夜燈」が立っている。鈴鹿峠のシンボルである。これを写真に収めて分岐に戻った。
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