水ヶ峯休憩所→平の辻→大股→萱小屋→桧峠→護摩壇山分岐→伯母子峠→伯母子岳山頂→伯母子峠

この日は標高1125mの伯母子岳を越えた。
私は伯母子岳には2000年に初めて登ったのだが、そのときの登山コースが小辺路のルートであった。そのたたずまいが、10年たった今もまったく変わっていないことに感動してしまった。

 桧峠へ
東屋にテントを張った


林道から右に下ても、すぐにまた舗装道


平ノ辻


林道から左に下る


大股集落の小辺路の標識


桧峠

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20101124

なかなか寝付けずにいたのだが、いつの間にか眠り込んでしまって、目が覚めたら7時半になっていた。あわてて、お湯を沸かして朝食の準備をしたりで、パッキングを終えたら840分を過ぎていた。7時には出発するつもりだったのに、すごく遅くなってしまった。
車道を歩いて行く。道ばたには「熊野街道 至十津川」という木札の案内がたっているのだ。私が歩いているのは「タイノ原線林道」というらしくて、その開通記念碑がたっていた。この林道を20分ほど歩くと指導標があって、林道から右に下るのだった。やっとアスファルトの道とおさらばできると喜んだのだが、5分ほど歩いたらまた舗装道に出てしまった。
でも、この林道歩きは5分ほどで、平の辻に着いた。ここには木の下にお地蔵様がたっていた。
ここで林道と分かれて地道を歩いて行く。
15分ほど歩いたところで、道ばたにお地蔵様がたっていた。樹林の尾根道で、やっと熊野古道らしくなった。
ここから10分ほど歩くとまた林道に出て、5分ほど歩いたら大きな看板が見えてきた。林道に沿って階段が設けられているのだが、その手前で左に下る道がある。ここに立つ看板は旅館や民宿のものなのだが、よく見ると、この左の細い道が大股への道であった。
枯れ葉が厚くつもった道をどんどん下って行く。杉林から抜け出すと畑が広がっていて、そこには石仏が置かれていた。

電流の通った柵に沿って下って、車道に降り立つ。この車道を右に少し行くと、トイレと駐車場があった。そのすぐ先には橋があって、その前に大股という標識と、世界遺産熊野古道の案内板がたっていた。
時間は10時を少し過ぎている。ここからは伯母子岳への登りになるので、ここで少し休憩することにした。
出発は1020分、橋を渡って大股の集落に入る。すぐに民家の間の急な登りになり。コンクリート壁には小辺路の標識があった。これは見覚えがある。2000年、初めて伯母子岳に登ったとき、ここから登り始めたのだった。10年経っても、まったく変わっていないのに驚いた。

 →2000年伯母子岳登山

すさまじく急な坂道を上って行く。集落を抜け出したところで振り返ると、川原樋川の流れと集落が一望できた。さらに急な坂を登って行くと石仏群があって、その向こうに墓地があった。このすぐ先で樹林の中に入る。
樹林の中をジグザグに急登する。ザックは重いし、急坂は続くしで、たいへんな登山である。45分ほど急登を続けると、行く手が明るくなって、ようやく平坦地に着く。ここが萱小屋跡であった…と思ったら、小屋がちゃんと建っている。今、工事の真っ最中であった。指導標も「跡」ではなくて「萱小屋」となっていた。
この先は傾斜が緩やかになった。暖かい日差しの中、のんびりと歩いて行く。冬枯れた雑木林や杉林を抜けて歩いて行く。小屋から1時間ほどで桧峠に着いた。まったく平坦で、峠の雰囲気はないのだが、立っている指導標で峠と知った。ここには、弘法大師が捨てた箸が桧になったという伝説があるのだが、その桧は跡形もなかった。



 伯母子岳山頂へ
夏虫山の登り口


伯母子峠の山小屋


山稜に着いて、右に行く


伯母子岳山頂


桧峠から
5分ほど行ったところに夏虫山の登山口があった。登ってみたいという気もしたが、重いザックを担いで、ヒイヒイいって歩いているところなのでパスした。
この先は夏虫山の左側を巻くようにして道が続く。山襞に沿った曲がりくねった道で、時々、道のすぐ下が断崖になったりする。30分ほど歩くと、夏虫山の巻き道が終わって尾根を行くようになった。
少し行くと指導標が立っていた。ここは三叉路になっていて、真ん中の道が伯母子岳山頂で、右に下ると護摩壇山なのだ。左が私のめざす伯母子峠である。ここからまっすぐに伯母子岳に登ろうかとも思ったのだが、この道は昔登っているはずなので、伯母子峠から往復することにしたのだ。この分岐には由緒ある石標(六字名号石造道標)が立っているというので探したら、どうということのない細い石柱であった。

伯母子岳の左を巻く道を歩いて行く。20分ほど歩くと、明るい伯母子峠に着く。避難小屋とトイレがたっていた。
ここにザックを置いて伯母子岳を往復する。明るい雑木林の尾根道を登って行く。最初は緩やかな登りだったのだが、次第に傾斜がきつくなって、岩場が現れるとすごい急登になった。岩の上で展望が開けて、大峰山脈が一望できた。
さらに急な道を木につかまったりして登って、ようやく山稜に登り着く。この尾根を右に行くとすぐに伯母子岳山頂であった。痩せた稜線の一郭で、そこに山頂の標識がたっている。三角点もある…と思ったら、これはたんなる境界標石であった。山頂からは護摩壇山の眺めがすばらしい。そして北に見える山は夏虫山であった。
記念写真を撮ってすぐに下った。小屋に戻って、ここで休憩。ここからは長い下りが続くのだ。


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