7.歴史のまちを望むみち 

せきそんさん 標高 441m

石尊山から足利に向かって下って行く。足利城趾のある両崖山を経由して足利市街に入ったら足利学校に立ち寄ろう。
コース
行道山→10分→石尊山→15分→剣ヶ峰→15分→大岩毘沙門天→50分→両崖山→35分→織姫神社→15分→ばん阿寺→5分→足利学校→10分足利駅
合計2時間50分 歩行距離 9.0km


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1999年5月15日

行道山山頂の涅槃台から稜線を南に少し下ると、テーブルやベンチが置かれた石尊山山頂である。方位盤もあるのだが、樹林に囲まれていて展望はよくない。

石尊山からはほとんど平坦な尾根を15分ほど歩くと剣ヶ峰である。ここも樹林に囲まれているのだが、北西側が開けていた。
剣ヶ峰からは桧林の中を急下降する。岩場が終わったのはうれしいのだが、道は粘土質ですごく滑りやすいのだ。
下りは長くて、本当にこんなに下ってしまっていいのかと心配になるほどで、標高差で
100mも下るのだ。車道に降り着くと、ここは車道終点で、その先に登山道があるのだが、私は大岩毘沙門天に寄るため車道を行く。
正式には大岩山最勝寺というのだが、天平17年(745)に聖武天皇の勅命によって行基上人が開基したという古刹である。大和の信貴山、山城の鞍馬山と並んで日本三毘沙門のひとつだというからすごい。そして、この寺の門の仁王像は運慶作だというのだ。すごく楽しみにしていたのだが、仁王門は工事中で、その工事用の足場の間から覗いた仁王像はとても運慶作とは思えない稚拙なものであった。本当かよ…と叫びたくなってしまった。
大岩毘沙門天からはしばらく車道を歩いて、指導標に従って左の山道に入る。桧の林の中を登って行くと、だんだん露岩が多くなってきた。緩やかなアップダウンの道を行くが、四つ辻を過ぎると急な登りになった。
ようやくピークに登り着いたが、ここは両崖山でなくて、この先に見えるのがそうなのだ。一旦下ってそれから登り返す。けっこうきつい登りである。

両崖山山頂は足利城址でもある。藤原秀郷の七世の孫、成行が天喜2年(1054)に築城したのが始まりだという。その後120年間使用されたが一旦廃城となって、室町中期になって修復されたが、天正8年(1590)に城主が小田原北条氏に味方したため結局荒廃に帰したという。今は本丸跡の石垣が残るだけである。
ここからはすぐ下に足利市街を眺めることができた。
緩やかな丘陵を30分ほど下って行くと公園の中に入って、鮮やかな朱塗りの織姫神社に着いた。
神社の石段を下ると、もう足利市街である。駅に向かう前に、せっかくなので「ばん阿寺」に寄った。この寺は足利氏二代の義兼が建久2年(1196)に邸内に持仏堂を建てたのが起源なのだそうだ。「ばん」というのはひらがななのだが、本当は漢字で書くところ、あまりにも難しいので、今はひらがなになっているのだそうだ。


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石尊山山頂


剣ヶ峰山頂


大岩毘沙門天の仁王門


縦走路からの眺め


両崖山山頂は足利城址




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