坂東三十三ヶ所巡礼.






 駐車場から山門へ
急な石段を上って行く


子授け楠


子授け楠

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201168

房総半島を東京湾から太平洋に横断する国道409号線(南総横断道路)の途中に31番札所の笠森寺はある。札所への上り口のすぐ前に町営駐車場があるので、ここに車を停めた。歩き始めたのは845分である。
深い樹林の中に急な石段が続いている。石段上り口のすぐ横には、いくつもの地蔵尊が置かれた岩窟があった。
鬱蒼とした森が続き、急な石段にはちゃんと手すりもついていた。この坂は女人坂というらしい。
切り通しを過ぎると大きな杉が立っていた。根元は一つだが、すぐに三本に分かれている「三本杉」と呼ばれる巨木であった。

ここから少し行くと「子授け楠」があった。注連縄が張られていて、太い幹に人が通り抜けれるくらいの穴が開いている。この穴をくぐると子授けの御利益があるという。杉の横には「子授け観音」という石像がたっていた。
寺の門が見えてくると、芭蕉の句碑があった。見上げる斜面に石碑が三つたっていて、真ん中が芭蕉の句碑である。大きく「芭蕉翁」と刻まれていて、横に小さく

  五月雨に この笠森を さしもぐさ

とある。永安6年(1777)にたてられたもので、上房国では最古の芭蕉句碑であるらしい。



 観音堂をお参り
山門をくぐる


笠森寺の門は仁王門かと思ったら、風神・雷神がたっていた。

門をくぐると、正面には見上げるほどの高さに伽藍が聳え立っていた。一種、異様な建物で、「四方懸造り」といわれる建築様式なのだ。この姿は浮世絵の「諸国名所百景」にも描かれているのだ。
明治
41年には国宝に指定されていたのだが、戦後制定された文化財保護法の規定で重要文化財に格下げされてしまった。このお堂は後一条天皇の勅命で長元元年(1028)に立てられたのだが、その後焼失して、今のお堂は安土桃山時代の再建であるらしい。再建だから重文になってしまったのかもしれないが…残念。
観音さまにお参りするために、ともかく一番上まで昇らなければいけない。すさまじく急な階段であった。
本尊にお参りした後、舞台から見下ろすとすごい高さ。展望もすばらしいと思うのだが、あいにくガスっていて遠くを眺めることはできなかった。

足が震えるような急な階段を下って、下に降り着いたときはほっとした。一息入れようと休憩所に入ると、壁には色紙がたくさん貼られていて、これが楽しくて一つ一つ時間をかけて読んでしまった。


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●宗派/天台宗 ●本尊/十一面観音菩薩 ●開基/伝教大師





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