秩父巡礼の旅 



BACK 28番札所 橋立堂

2009313

今日は午後から天気が悪くなるので、行動は午前中だけにする。29番、30番のお参りして秩父鉄道の三峰口で終了させるのだ。
浦山口駅から細い坂道を下る。荒川が遙か下に流れていて、これを渡る秩父鉄道の赤い鉄橋の下をくぐる。
民家の庭先ではないかというところを通って車道に出ると、そこに巡礼道の札が下がっていた。
車道を
200mほど行くと左にスロープがあって、巡礼道は車道から離れてこの道を行くのだ。もちろん車は通れない道で、右折して平坦になると史跡と書いた白い柱がたっていた。その横には「諸の高札場跡」の説明板があったが、まったく痕跡がない。でもこの向かいに石の地蔵様がたっていた。
集落の中をのんびり歩いて行くと道しるべ石があった。
行く手にこんもりと聳える山が迫ってくると、その左にダムが見えてくる。浦山ダムで、ダムの堰堤はすごく高い所に見える。

少し行くと芭蕉の句碑があった。

草臥れて 宿かる頃や 藤の花

刻まれているのは芭蕉が大和行脚のときに詠んだ句で、秩父とはまったく関係ないのだ。
句碑から少し行くと荒川を渡る橋が見えてきた。橋のたもとから川を見下ろすとすごく深い。川の上流はダムである。向こう岸には小さくお寺の屋根とシダレ桜が見える。これが
29番の長泉寺であった。
りっぱな橋を渡って、その途中で深い谷を見下ろす。きれいな渓谷であった。
橋から緩やかに上って行く。振り返ると、橋とダムの眺めがすごくきれいだった。
坂を登り切ると29番の入口で、左には桜の巨木、右に石の地蔵座像と石柱がたっている。
細い参道を歩いて行くと正面に御堂が見え、その後ろは竹藪になっていた。この御堂には秋葉堂で、防火の神様なのだという。
本堂は参道の右にある。
本堂で誦経して、それから葛飾北斎の板額を探した。外に懸けられていると思っていたのだが、本堂の中にあった。本堂には上がることはできないので、せっかくの北斎の絵はガラス窓越しに小さくしか見ることができなかった。


NEXT 30番札所 法雲寺

BACK 秩父巡礼の旅


浦山口駅から坂道を下る


車道から左の細い坂道を登る


こんもりと聳える山をみながら行く


浦山川に架かる諸上橋を渡る


29番札所入口の桜の巨木




●宗派

●本尊

●住所



●行程
曹洞宗

聖観音菩薩

秩父市荒川上田野557
0494(54)1106


28番へ1.8km 30番へ3.8km
●縁起
元正天皇(715〜23)の頃、山麓の淵から不思議な灯がもれ、そこへ十余人の僧がきて小笹の茂る岩屋の中より聖観音像を見いだして、堂宇を建てて安置したという。山号の笹戸山はこれに由来する。
●堂塔

開山は正暦元年(990)平安中期というが、かっての堂宇は南の笹戸山の岩壁下にあった。何度も火災に遭って、現在の本堂は場所を移して、天保4年(1833)に建てられたものである。




日本の道   My日本の山   日本の旅   私の写真館







inserted by FC2 system