■総本山(真言宗単立) ■開基/聖徳太子
■御本尊/大日如来
この寺は用明天皇の病気平癒を祈願して聖徳太子が創建したという。でも、今は鉄筋コンクリート造りの大聖堂という近代建築である。この中2階に本堂と大師堂がある。
     ■60番横峰寺から9.3km
     ■愛媛県小松町南川甲19
     ■TEL 0898-72-3861


BACK 60番 横峰寺


5月4日(32日目)

横峰寺の大師堂から次の香園寺に向う。コンクリートで固められた道で、たくさんの遍路が歩いていた。駐車場がこちらにあるのだ。

この駐車場に向う道から左に外れて山道に入る。標高差700mを登ったのだが、今度は標高差700mを下るのである。
これをひたすら下る。
下り始めて1時間、分岐があった。
右に行くと、早めに車道に出ることができる。私は左の道を行く。どんどん下って行くと、突然通行止めになったいた。道にロープが張ってある。
さっきの分岐まで戻らなければいけないのかと悩んでいたら、そこに親子づれのハイカーが休憩していて、大丈夫通れると教えてくれた。その言葉を信じて、通行止めの道を行くことにした。
ロープをまたいで下って行くと、道がめちゃくちゃに荒れてきた。かなり規模の土砂崩れがあったみたいで、道が大きな石に覆われていたりする。荒れた山道に慣れている私にとっては歩けないほどのものではない。
この岩がゴロゴロする道をジグザグに下って行く。
この崖崩れ地帯を抜けると、すぐに車道に出た。

そこにはコンクリート造りの社である。これが「奥の院」であった。
ここから少しだけ行くと東屋があって、休憩できた。13時になっていた。
ゆるやかに下って行くと左にダム湖、高速の高架を潜ってから、右の遍路道に入って、高嶋神社をめざす。神社では道がわからなくて、少しウロウロしてしまった。

駐車場から歩いて行くとすぐ右に観音像がたっている。変わっているのは右手の平に戦闘機の兵士が乗っていることである。
その横には山頭火の句碑が二つ並んで立っていた。
石段を登って境内に入る。今は桜が満開ですばらしくきれいである。
正面にはまるで市民会館のような四角い大きな建物がたっている。これが香園寺である。普通に寺院とはまったく違うのだ。一階の正面に四角く開いているところがあって参拝することができるのだが、本当に納経するためには二階に上がらなければいけない。
建物の左につけられた階段を登ると、慈悲という額が掲げられた玄関があって、ここから暗い堂内に入る。中は映画館のような座席シートが並んでいるが、正面には金ぴかの大日如来像が祀られている。暗い中、大日如来に照明があたって金色に輝いているのだ。この大日如来が本堂にあたり、この横に大師像があるので、こちらは大師堂ということになる。
もう一度外に出て、境内を歩くと、本堂の右には3つの御堂が並んでいる。本堂に一番近いのは神社の祠みたいなのだが、聖徳堂と名札がついていた。
その隣は子安大師の御堂である。中には子供を抱いた大師像が収められていた。
その横にあるのは鉄筋コンクリートのお堂で明堂という額がかかっていた。
鐘楼もコンクリート造りである。現代のお寺というのはこんなものなのだろうか。
本堂や焼香炉はけっこう近代建築の粋を集めたようなデザインなのだけど、今まで古いお寺を巡ってきた目にはひどくちぐはぐな感じがしてしまうのだ。


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花が咲く山道を下る


ツツジがきれいだった


コンクリート造りの奥の院


参道を行く


これが香園寺



本堂の入り口


香園寺参拝




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