■真言宗智山派 ■開基/行基
■御本尊/大日如来
本堂には行基が刻んだ大日如来が本尊として安置されている。4尺8寸の寄木造りの坐像、中四国では最大級で国の重要文化財なのだが、非公開となっている。
     ■第27番札所 神峯寺寺から 40.3km
     ■高知県野市町母代寺476
     ■TEL 0887-56-0638


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327日(11日目)

真夜中、2時半頃に若者達の話し声で目が覚めた。いったい何を群れて騒いでいるんだと思ってしまうのだが、若者がホームレスを襲ったという話しもあるので少し恐かった。今の私の風体は、ほとんどホームレスとかわらないのだから。
彼らは4時半くらいまで騒いでいた。
5時半に行動開始し、645分に出発。今日が歩き始めて11日目である。
1時間少し行くと穴井の休憩舎があった。大きくてりっぱなものである。でも、国道に面していてうるさそうである。
ここから国道をはなれてサイクリング道路に入った。国道に平行して続いている道で、車の心配をしないだけ、歩きやすい。ただし、舗装された道である。
八流山極楽寺というのを目標にして歩いていたのだが、そのお寺はなにかしら廃寺に近いものだった。
自転車道路は海岸のすぐ近いところを行く。海を眺めながら歩いて行く。アスファルトの道は足が痛くなるので、試しに海岸の砂浜を歩いてみた。足がもぐって歩きにくいが、それでもアスファルトのような痛さは感じない。浪打ぎわを歩いて行くのはひどく気持ちがよくて、いかにも四国の遍路をしているという気がしてくる。打ち寄せる波、青い空、最高の気分である。
1kmほど砂浜を歩いていったら大きな建物が見えてきたので、自転車道に戻った。ここには海水プールと野外劇場があるのだが、二人の婦人の銅像が立っている。見ると、これは坂本竜馬の奥さんのお竜さんと中岡慎太郎の奥さんの君枝さんの像だった。
ここからはひたすら、自転車道を歩く。
疲れ果てて道端で休んでいたら、地元の子供らに声をかけられ、頑張ってねと励まされた。…うれしいような。
手結岬の手前で自転車道は国道と交わるのだが、ここの小さな花壇のベンチで休んでいたら、昨日の髭の先達が若者2人を連れて追い越していった。一人は若い女の子だった。!
岬を国道はトンネルで過ぎる。トンネルを歩くというのは、けっこう恐いもので、時々歩道部分がついてなかったりする。そうしたらこのトンネルには車とは別に、歩行者のためのトンネルがつくられてあった。うれしい。歩行者に配慮してくれて、本当に感謝します。
このトンネルを過ぎて下ってゆくと、驚いたことに道路が上に跳ね上がっていた。なんだこれはと思ったら、これは手結漁港の可動橋なのだ。近くまで行ってみてしまった。
ここから少し行くと「道の駅ヤ・シティパーク」で、ここは人も車もいっぱいであった。その片隅のベンチで少し休憩した。
夜須町で自転車道が終わって、国道を行く。途中で100円ショップがあったので、ロウソク・ポンチョ・ボールペンを買った。
国道をひたすら行くと、突然、新しい銅像が建っていた。無人島長平のというのだが、なんか意味がよくわからない。
大きな橋を渡ると野市町で、28番札所まではあと3kmほどである。やっとここまで来たかという感じである。
ところが道を間違えてしまった。札所が近づくと指導標がなくなってしまうのはなぜだろう。道端のお店の人に訊いたら、ここで道に迷う遍路はめちゃくちゃに多いみたいで、親切にお店から出てきて教えてくれた。
少し引き返して大日寺への道を行く。もう1時半を過ぎていて、少しあせっている。私は今日は29番国分寺に納経して、30番手前の遍路小屋5号に泊まろうと思っているのだ。まだ15kmほど歩かなければいけない。
早足で歩いていくと、赤い乗用車が前に停まって、二人の女性が私に声をかけてきた。何かと思ったら、この二人は創価学会のメンバーらしくて、遍路をするというのは不幸を招き寄せるのだと言う。日蓮以外の宗教は全て邪道だと立場はわかるのだが、いいかげんにしてくれという気分で追い払った。私は急いでいるのだ。立派なカラーの情報誌をせめて読んでくれと言ったが、私は重いザックを背負って旅をしていて、これ以上荷物は増やしたくないと、これも断った。ごめん…。
大日寺には石段を登る。2時であった。
納経に行ったら団体の納経帳が、本当に山のように積まれていて、15分ほど待たされた。


NEXT 29番 国分寺



この東屋にテントを張った


穴井の休憩舎


サイクリングロードを行く


お竜・君枝の像


童謡「雨」の歌碑がある公園
雨がふります 雨がふる
遊びにゆきたし 傘はなし…



歩行者専用トンネル


「道の駅やす」にあったマスコット


無人島長平の像





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