■真言宗豊山派 ■開基/弘法大師
■御本尊/揖取地蔵菩薩
山門をくぐると右に大師堂と方丈があり、本堂へは急な125段の石段を登らなければいけない。途中には竜宮城のような朱塗りの鐘楼門がある。本堂からは室戸港を見下ろすことができる。
     ■第24番札所最御崎寺寺から 6.8 km
     ■高知県室戸市岬町4058-1
     ■TEL 0887-23-0024


BACK 24番 最御崎寺


3月25日(九日目)

さて、せっかくここまできたのだから、室戸灯台をみていきたい。今日は観光に時間をさいてしまう。

舗装された道を登って行くと最御崎寺山門の横に出て、そこからさらに進むと急な下り。その奥に灯台があった。
ここから室戸岬の先端に打ち寄せる太平洋が見渡せると思ったのだが、意外と視界は開けていないのだ。灯台の前には柵があって、海を見下ろすことはできなかった。来た道を引き返す。

次の札所までは7kmほど。車道を下る。大きく蛇ジグザグする道で、岬の断崖につけられた道である。この道から室戸の市街地や、まっすぐに伸びる海岸線を見ることができる。けっこうすばらしい展望である。
国道に出る少し手前で市街を通る道に入って、この道をひたすら行く。途中で「土佐日記」の紀貫之の泊舟地の碑を見つけた。
札所の手前まできたらコンビにを見つけたので、ここで弁当を買って食べた。駐車場の片隅に座り込んで食べたのだが、この姿はほとんどホームレスに近い。
ちなみに私の格好をいってしまうと、ズボンは長い間私と一緒に多くの山を登ってきたもので、膝に大きなかぎ裂きがあって、これを私が下手くそに縫ってある。これがよく目立つのだ。おまけにお尻の部分は擦れて、穴があく寸前なのだ。そしてシャツだが、これも安物を買ったためか、色がさめてきていて、変にまだらになったりしている。この上下は薄茶の同色で、端からみると工事現場の作業員にみえないことはない。顔は無精ひげで、見た目、本当にホームレスだなぁと、自分でも思ってしまうのだ。
さて、ここから25番札所の津照寺はすぐである。国道から離れて海に向かって行くと、観光バスが停まっていて、すぐにわかった。
石段を登ってお寺に入ろうと思ったら、門の前でF君が托鉢をしていた。頭を坊主にしていて、遍路の白衣でお経をあげているので、本当のお坊さんみたいである。
声をかけて、それから参拝に向かった。
本堂は小高い丘の上にあって、けっこう長い石段を登る。本堂前には団体のお遍路があふれていた。さっき見た観光バスから降りて来た人達なのだろう。
納経所に行ったら、団体の添乗員が納経帳を山と積んでいて、また長い間待たされるのかと思ったら、受付のお坊さんが先に私の納経を受け付けてくれた。うれしい。
朱印を押しながら、そのお坊さんが1番札所のことを徹底的にこき下ろしていた。この1番札所のアキナイについては、「お遍路随想録」で述べることになると思う。
参拝が終わって振り返ると、太平洋の真っ青な海を眺めることができた。南国土佐だよなぁと思ってしまう。


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室戸岬の灯台


黒潮が打ち寄せる。四国だ!


紀貫之の泊舟之地碑


本堂へは長い石段を登る





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