奥の細道をゆく 
東京駅→日本銀行→西河岸橋跡→日本橋→日本国道路元標→銀行発祥の地→水天宮→清洲橋

松尾芭蕉は深川から舟で隅田川を遡って、千住から歩き始めたのだから、このページは余分のようなものなのだが、やはり旅をスタートさせるに先だって、全国の街道の起点になっている日本橋に寄ることはすごく大切なことだと思うのだ。ついでなので深川まで歩いてしまった。


 日本銀行
深夜バスに乗った

東京駅


早朝の街を行く

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2008317日(月)

ようやく3月中旬になって暖かくもなったので旅に出ることにした。
3年前に仕事を辞めた時の目標の一つ、松尾芭蕉の「奥の細道」を歩くのだ。私はこの旅は自転車にしようかとも思っていたのだが、やっぱり芭蕉と同じように歩くことにした。
仙台から深夜バスで東京に向かう。仙台を2250分に出発すると、東京駅に翌朝の7時頃に到着することができるのだ。今の時期なので「青春18切符」の各駅停車で行こうかとも思ったのだが、そうすると仙台始発に乗っても東京に着くのは午後になってしまう。これでは東京で一泊することになって無駄である。それに深夜バスの料金は思ったよりもやすくて2900円であった。
予定の時間にバスに乗り込んで、あとはMP3プレーヤーで音楽を聞きながら眠ってしまった。

318日(火)

バスはまず新宿によって、それから品川駅を経由して東京駅に着いた。7時着の予定だったのに6時には着いてしまった。早いことはいいころである。
さすがの東京も朝の6時は人通りもまばらである。
芭蕉の奥の細道は深川からスタートする。だから東京駅から深川まで地下鉄で行こうかと思ったが、これから日光街道・奥州街道をたどることになるのだから、すべての街道の基点の日本橋にまず立ち寄ることにした。
東京駅から北に歩いて行くと、見たことのある古い洋風の建物が見えてきた。日本銀行であった。今、ちょうど民主党の反対で日本銀行総裁が空席になってしまうという事態になっている。日本銀行の前まで行ってみた。この建物は東京駅と同じ辰野金吾が設計したのので、竣工は1896年である。




 日本橋
首都高速の下に川が流れている


西河岸橋の碑


日本銀行の前で右折して東に向かい、さらに右に入るとさっき渡った川にぶつかる。そこには小さな広場があって、西河岸橋の碑があった。この橋から東をみると、首都高速の高架の下に日本橋がみえた。

川に沿って100mほど歩くと日本橋の北詰である。日本橋は首都高速に押しつぶされそうな感じで、すぐそばの交差点には三越デパートが高くそびえている。ここには「日本国道路元標」の碑もあったが、よくみたら複製と書かれていた。
日本橋の欄干の装飾はすごくて、唐獅子が東京都のマークに右前足をかけている。橋を渡って行くと、橋の真ん中には背中合わせのドラゴンがいた。橋を渡った南詰には「日本橋由来記」の碑があって、その横には「日本の道100選」の標識もあった。
ここからまっすぐ日光街道をたどりたいのだが、松尾芭蕉は深川の芭蕉庵から出立しているので、まず深川に行かなければいけない。もちろん歩いてゆく。




 深川へ
銀行発祥の地


日枝神社


清洲橋に着いた


私は日本橋でも
3年間勤務したことがあるのだが、東京に住んでいたときは移動にはほとんど地下鉄を使って歩くことはまったくなかった。思いもよらず東京のど真ん中を歩くことになった。
時間はまだ6時半、ビルの間をのんびりと歩いて行くと証券会社の看板が目立つようになった。住所のプレートを見たら、兜町であった。そしてビルの壁に「銀行発祥の地」というプレートがはめ込まれているのを見つけた。ここが明治6年に日本最初の銀行である第一国立銀行が創立されたところなのだ。東京というのは歴史の街でもあるということに気づいてしまった。
新大橋通りにでた。この道をまっすぐ行くと隅田川にかかる新大橋に出るはずで、私がめざす清洲橋は新大橋のひとつ手前である。広い道を歩いてゆくとどうも様子がおかしい。磁石で確認したらまったく逆方向に歩いていた。東京という都会の真ん中で迷っていたらどうしようもない。
気をとりなおして歩いてゆくと水天宮があった。鉄筋コンクリートの台の屋上に境内があるというもので、いかにも東京の神社らしい。でも、この水天宮というのは、もともとは九州の久留米市にあったものを、江戸時代の藩主有馬氏が分霊して江戸屋敷内に祀ったものなのだそうだ。安産・子授けのご利益があるというのだが、祀っているのは源平合戦で壇ノ浦に沈んだ安徳天皇や平清盛の正室二位ノ尼などなのだ。
水天宮から500mほど行ったところで右折し、さらに500mほど行くと清洲橋である。


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