東海自然歩道 山梨の道


てんしがたけ 1330m



思親山→佐野峠→上佐野集落→佐野橋→県境尾根→天子ヶ岳山頂

思親山山頂の夜が明けると、一面の霧であった。丸太の階段を下って、降り着いた佐野峠は「関東の富士見百景」の地なのだが、厚い雲で何も見えなかった。
佐野集落からは天子ヶ岳への登りになる。近道しようと県境尾根を登ったのだが、途中で道がなくなってひどい目に遭ってしまった。
天子ヶ岳山頂の祠.

 思親山から佐野橋へ
朝の思親山山頂


佐野峠から見えるはずの富士山


佐野峠から山道に入る


佐野の集落を行く

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2013911

思親山山頂に泊まったのだが、夜が明けると霧に包まれていた。ザックの梱包にけっこう時間がかかって、出発は7時少し前になってしまった。
霧の中を下って行く。登山道は丸太の階段で、鬱蒼とした樹林の中を下るのだ。
30分ほどで広い駐車場に着いた。ここが佐野峠のようで、東屋やトイレがあるのでここで少し休憩することにした。ここは「関東の富士見百景」に選ばれた景勝地なのだが、今日はあいにくの小雨状態で、富士山はまったく見えない。私は富士山が見たくて、秋になるのを待ってやって来たのだが…。
休んでいると老夫婦が上ってきた。この付近の山の話をしていたら40分も過ぎてしまった。彼らが思親山に登って行くのを見送って、私も出発する。
舗装道を下って行くと、すぐに左に下る山道があった。自然歩道はこの道を行くのだ。道はよく整備されていて、手すりや木の階段が続く。沢に降り着くと、立派な木の橋がかかっていた。
杉林の中を下って行き、林から抜け出すと茶畑が広がった。ここが上佐野の集落である。時間は
9時になっていた。
自然歩道は集落の方には下って行かず、山の斜面の茶畑を左にトラバースして行く。ようやく車道の合流点に着くと、「天子ヶ岳」を指す指導標があった。
ここで休憩することにした。ここには墓地があって、そのお参りのための水道の蛇口があった。ここで水を補給することができた。

車道を北に向かって歩いて行く。5分ほどで佐野橋を渡る。ここには佐野橋バス停と、古い東海自然歩道の案内板があった。さらに10分ほど行くと上佐野バス停があって、このすぐ先で佐野川を渡る。橋を渡ったところで舗装道を離れて、右の砂利道に入る。ここから天子ヶ岳に登って行くのである。右に佐野川を見ながら行くと、すぐに通行止めにぶつかった。土砂崩れがあったようで、仮設の橋がかけられていた。



佐野峠にあった

 天子ヶ岳山頂へ
天子ヶ岳への登りが始まる


尾根の道


道なき急斜面を登る


やっと登山道に着いた、ザックを置いて天子ヶ岳へ


天子ヶ岳山頂


丸太の階段の急な登りが始まった。ジグザグに急登して行くと、沢の崩落がすごい。
45分ほどの登りで、尾根の上に着いた。ここにはベンチと指導標があった。ここで休憩しながら地図を確認したが、どうも地形が一致しない。地図では県境の稜線の北西斜面をトラバースするように道が続いていて、尾根の上は行かないのだ。崩落があって、道が付け替えられたのかとも思ったが、ともかく指導標があるのだから、これに従って行くしかない。
少し行くと地図の通り、山の斜面をトラバースするようになった。45分ほど歩いて行くと、地図にある県境稜線のすぐ近くに着いた。自然歩道は再び稜線を離れて、大きく迂回してから稜線に合流するのだが、ここから稜線を見るとちゃんとした道があるようだ。県境稜線は自然歩道よりも天子ヶ岳に近いところに登り着く。これを行くことにした。(大間違いで、ひどい目に遭うことになった)
ひと登りして稜線に出ると、広く切り開かれた防火線が続いている。これならラクラク上って行くことができる…、と思ったのは大間違いで、30分ほど行くと防火線は終わって、一旦岩場を下る。すぐに登りが始まるのだが、すさまじい急登であった。おまけに登山道が消えてしまって、かすかな踏み跡をたどることになった。
壁のような急斜面を、木につかまったりして登って行く。道もわからないので、カンで登って行く。おとなしく自然歩道を行けばよかったと後悔した。
腕力で急斜面を登りきって、ようやく傾斜が緩まる。樹木を掻き分けて行くと、ようやく登山道にぶつかった。ほっとした。時間は1515分であった。
この合流点にザックを置いて、空身で天子ヶ岳を往復することにする。霧の中、ほとんど平坦な稜線を10分ほど行くと天子ヶ岳山頂に着いた。でも、まったく山頂らしくないところで、平坦な尾根の途中という感じで、しかも樹林に囲まれて視界はまったくない。
ここから少し下ったところに広場が見えるので行ってみた。
木の下に小さな石の祠があって、さらに柵で囲まれた古木があった。この前には「瓔珞つつじ伝説」の説明板があった。京都から嫁いできたお姫様が亡くなるとき、この場所に一緒に埋めた瓔珞から芽吹いたのがこのツツジなのだそうだ。このツツジの枝を折ると暴風雨に見舞われるともいわれる。折って本当か試してみたいという誘惑にかられたが、これから長い距離を歩くのに嵐ではたまらないので止めにした。



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