東海自然歩道 静岡の道



黒川キャンプ場→やませみの湯→西里→河内の大石分岐→大平青少年の家→軍艦岩→バンガロー村→崩落地→田代峠

この日もすさまじい猛暑であった。黒川キャンプ場からはずうっと舗装道を歩いて行くのだが、標高1100mの田代峠に向かってひたすら登って行く道でもあるのだ。
そしてこの道で恐ろしいのはヒルが生息していることである。
軍艦岩.

 黒川キャンプ場から中村へ
ザックの梱包終了


キャンプ場からはひたすら舗装道を歩く


やませみの湯の幟が並んでいた


県道を外れて中村の集落に入る

BACK 竜爪山

2013711

昨日の夜も暑かった。フライシート無しだったのだが、それでも、寝苦しくて眠れなかった。
そのため、明るくなってからもウトウトしていて、結局、出発は645分になってしまった。
黒川キャンプ場からは右に黒川の流れを見ながら舗装道を行く。ふと、対岸を見たら遊歩道を続いている。キャンプ場から続いているのだ。これを歩けばよかったか…と思ったが、桟道となって続く遊歩道は通行不能なくらい傾いたり、壊れていた。やっぱり車道を歩くしかないのだ。
途中、「やませみの湯」があったが、もちろん朝早いので営業していない。このあたりは「静岡市清水森林公園」として整備されているらしいのだが、どこが森林公園なのかよくわからなかった。
キャンプ場から20分ほど歩くとT字路になっていて、左折する。ここが西里の集落である。ここからは興津川に沿って、ひたすら車道を歩いて行くのだ。
40年前のガイドブックには、自然歩道は奥津川の土手を行くと書いているのだが、今はひたすら車道歩きだ。注意してみると、確かに奥津川の土手に細い道が続いているのだが、民家の庭を通ることも多い。通行は無理だなぁ…と思う。
西里から20分ほど歩くと、橋を渡ったところに指導標がたっていて、ここで自然歩道は県道から左に入るのだ。ここは中村集落で、今の県道は集落をバイパスしているのだが、自然歩道は昔の、集落を通る道を行くのだ。
住宅の間を歩いて行くと、「河内の大石」の入口があった。安産石とも言われる巨石らしいのだが、ここから800mもあるのでパスした。
集落の中には古い石碑があったりして、昔の面影が残っていた。




 軍艦岩へ
中村からすぐに県道と合流する


大平バス停


茶畑の中に大きな岩が点在


軍艦岩


再び県道に合流すると、「大島入口」のバス停と、「大平」まで
2kmの道路標識があった。さらに10分ほど行くと「中大平」のバス停があって、そのすぐ先、茶畑の中に大きな岩が見える。驚いたことに、その巨岩の上に火の見櫓がたっていた。このあたりは一面の茶畑なのだが、その中に点々と巨石が散らばっているのだ。
「大平」のバス停に着くと、そこには鎮札神社入口の石碑があった。私の昔のガイドブックによると、昔、このあたりに「産けろう」という妊婦だけがかかって死ぬ病気が流行し、それを鎮めるために祀った神社だという。この入口から、神社はどこかと見回したが、遠そうなのでやめてしまった。
神社入口から少し行くと、「大平青少年の家」があったが、閉鎖されていた。公民館のような建物で、その前に小さなグランドがあった。
大平の集落を過ぎると、興津川の幅はずいぶん狭まって、その流れのすぐ横を歩いて行く。もうすぐ大平キャンプ場があるはずだ…と思って、注意しながら歩いたのだが、結局、気がつかなかった。
車道は一面の茶畑の間を緩やかに登って行く。林の中に入ると左にカーブして、坂道を登って行くと大きな岩があった。これが「軍艦岩」であった。形は軍艦のようなのだが、地元の人は「かあご石」と呼ぶらしい。昔、弘法大師が籠を背負って山を下る途中に、この辺りの岩で休んだいうう伝説があって、今も、籠を置いた跡が残っているという。
この軍艦岩には、上に登る踏み跡があるので、上ってみることにした。
木の根が網のように張り出す急斜面を登って岩の上に着くと、そこは意外と広いのだった。伝説の籠の跡を探したのだが、よくわからなかった。
時間は
940分になっていた。今日はすごくいい天気なのだが、そのぶん日差しが強い。もう汗だくになっていて、休憩も多くなっている。水の消費の多い。まだ朝だというのにバテバテである。軍艦岩の前でしばらく休憩した。



 軍艦岩から田代峠へ
バンガロー村があった


ロープにすがって崖を降りた


左に林道が見えた


ここから再び山道に入る




山道を登る


田代峠


軍艦岩から
1時間ほど行くと、左にバンガロー村があった。見たら、水道の蛇口があるので、ここで水を補給して休憩することにした。今日も、昨日に続いて猛暑である。どうしても休みが多くなって、水の減りも速いのだ。
この先、道は舗装されているが、ずいぶん狭くなって、樹林の間を行くようになった。道に沿って続く興津川も、大きな岩が累々とする谷川に変わっている。
林道が閉鎖されているところに着いたのは1111分。ここからは土の道になった。さらに7分ほど行くと、自然歩道は林道を離れて右の山道に入る。でも、この自然歩道の入口はロープで閉鎖されていた。崩落箇所があって危険なのだそうだ。林道をこのまま進んでもいいのだが、かなり距離が長くなるので、自然歩道を行くことにした。
鬱蒼とした樹林の中を登り、小さな沢を何度か横切る。樹林から抜け出したら、その先の道は崩落していた。下り口を見ると、ロープが張ってある。これにすがって下れということらしいが、足場はもろくて、かなり危険だ。そこで、ここで休憩して息を整えることにした。
右足首に痛みを感じていたので、靴を脱いでみたらヒルが二匹噛みついていた。ゲッと思ってしまった。ここにはヒルがいるのか…とびっくりしてしまった。私は、近畿の霊山でヒルに噛まれて大変な経験をしているので、ヒルを見ただけで震え上がってしまうのだ。この二匹を引きはがすには指でつかむしかない。そのさわったときにグニュっといった感じがどうしようもなく気味が悪い。でも、ともかく引きはがして、念のため左足も確認したら、こちらにも小さなヒルが一匹いた。ここはヒルの巣なのかと思ってしまった。
休憩は早めに切り上げて先を急ぐことにした。
ロープにすがって崖を下るのだが、ヒルのことで頭がいっぱいで、あまり恐怖心を感じることなく下ることができた。
下ったところで沢を渡る。こんなところにヒルがいるのではないかと、足下に注意しながら歩いて行く。
林の中を20分ほど登ると左に林道が見えて、その接するところに自然歩道の標識があった。ここにあった石に腰掛けて、ねんのため靴を脱いだら、左足にヒルが二匹噛みついていた。注意して歩いていたのに、いつ靴に入り込んだのだと思ってしまう。
山道にはヒルがいるので、ここからは林道を歩くことにした。少し行くと、ベンチのある休憩所があって、自然歩道の案内板もある。ここで休憩した。もちろん靴の中を調べたのだが、林道にはヒルはいなかった。
ここで、案内板をよく見たら、「マムシやヤマヒルに注意してください」とちゃんと書いてあった。もっと大きな字で書いてくれ…と思った。

ここから再び山道に入る。林道で峠を越えることはできなくて、山道を登るしかないのだ。鬱蒼とした樹林の中を登って行く。途中、なんどか小さな流れを横切ったりする。道には苔むした岩がゴロゴロしたりする。いかにもヒルがいそうで怖い。途中、一度休憩を入れて、田代峠に着いたのは1352分であった。木の根もとに石仏が置かれていた。田代峠は県境で、この先は山梨県に入るのだ。
ここにはテーブル・ベントがあるので休憩することにした。靴を脱ぎ、テーブルに腰掛けて、ベンチに足をおいてヒルがいないか確認した。驚いたことにズボンに二匹くっついていた。いつ、付いたんだと思ってしまう。石でたたきつぶしたのだが、ヒルはすごい生命力があって、ペッタンコにしてやったのだが、少し時間がたったら、動き出すのだった。これはもう、私の方が逃げ出すしかない。



NEXT 田代峠から徳間へ

BACK 東海自然歩道 静岡の道






総合TOP My日本の山  My日本の道  日本の旅  自己紹介
















inserted by FC2 system