東海自然歩道 奈良の道
くろそやま

標高 1038m
太良路→亀山→亀山峠→二本ボソ→倶留尊山→西浦峠→中太郎生

東海自然歩道は倶留尊山山頂を通らないのだが、300名山のこの山を逃すわけにはいかない。

倶留尊山山頂で奈良県と分かれ、この先は三重県の道になる。
倶留尊山

 葛バス停から亀山峠へ
名張駅


鎧岳が見える


東海自然歩道の指導標があった


ファームガーデン、地ビールが飲みたかった


兜岳・鎧岳を振り返る


林の中の道を行く


亀山に向かって登って行く


亀山峠

BACK 室生寺から済浄坊


200383

今日は秋に登ろうと思っていた倶留尊山に登ることにした。
これは東海自然歩道のコースにある。
前回は室生寺から曽爾村まで歩き、最後に兜山・鎧岳に登った。今回はその続きを歩くのだが、東海自然歩道は倶留尊山の亀山峠までは行くものの、山頂には向かわずにそのまま峠を下ってしまう。もちろん、私はすぐ近くにある山頂を見逃すことはできなので、一時、東海自然歩道とは別ルートを歩くことになる。

朝、430分に起床。ザックに荷物をつめて、駅に向かう。途中のコンビニで食糧を買い込んで、これを電車の中で食べて朝食にした。
西向日から淡路へ、ここで堺筋線に乗り換えて日本橋、さらに千日線に乗り換えて鶴橋。最後は近鉄で名張まで向かうのだが、早朝のため準急しかなくてものすごく時間がかかった。
名張に着いたのは755分である。
前回、この名張まで来たときに、バスの時間は調べてあって、名張発は8時ちょうどなのだ。
バスは「葛」で降りた。ガイドブックでは太郎路で下車と書いてあるのだが、私は室生火山群が造り出す柱状節理の絶壁が見たくて、1区間よけいにバスに乗ったのだ。
葛のバス停で降りると、目の前に鎧岳の岩峰が聳えていた。絶景である。
天気は良くて、真っ青な空を背景に聳える鎧岳、写真を何枚も撮ってしまった。
さて、太郎路まで引き返さなければいけない。
ところが、少し歩くとすぐに東海自然歩道入り口の指導標があった。
新しい階段の道が下を流れる川に向かって続いている。しかも川には新しくできたばかりの吊り橋が架かっていて、その横には新しい休憩施設もあった。
ラッキー、新しく道がつけられたのだ。
これを通って倶留尊高原に向かうことにした。吊り橋を渡って少し行くと広い道に合流するが、これがガイドブックに書かれている太郎路から来る道である。
集落を抜けると、ひたすら舗装された道を登って行くと、道端に新しい店がたっていた。しゃれた造りで、旗がいくつも立っていて、そこには「倶留尊高原地ビール」と書かれている。今日は日が強烈に照り付けるのでのどが渇く。本当に冷たい地ビールが飲みたくなった。しかし、ここでビールを飲んでしまったら、後でバテてしまう。がまん。
振り返ると鎧岳、兜岳のすばらしい展望。
少し行くと指導標が立っていて、ようやく舗装道路から離れることができた。
深い林の中の道を行く。傾斜はけっこうきつい。
30分ほど歩くと再び車道が見えてきた。一般的にはここからは車道を歩くべきなのだろうが、山道は続いているのでこの道をさらに行くことにした。
だんだん道は荒れてきた。
最後は、舗装道路のコンクリート壁に沿って急な踏み跡をたどって、車道に出た。
これを少し行くと分岐があって、まっすぐ行くと後古光山に行き、左折すると亀山である。私は亀山をめざす。
地図を見ると、この分岐から少しだけ行ったところで、亀山峠に直登する道がある。
これを行くことにした。木の階段を登って行くと、ようやく林を抜ける。ここから視界が開けて、下には擂り鉢状の草原が広がっていた。
お亀池があるはずなのだが…、と探してみると、その草原に池の輪郭のようなものが見える。池の水はなくなっていて、そこには草が生い茂っているのだ。
道は右に向かって登って行く。
登りついところが亀山であった。
ここからは倶留尊山がよく見える。笹の緑の草原に覆われている一種独特の風景である。(…と思っていたが、見えているのは二本ボソで、山頂はこの後ろに隠れているのだ)
振り返ると、堂々とした風格のある山が聳えている。地図で確認すると、これが後古光山のようである。登りたくなってしまうのだが、私はこれから倶留尊山を登らなければいけない。
急なやせた尾根道を下ると亀山峠に着く。
ここで休憩。ともかく暑い。今日は水をたくさん飲んでいる。ちょっと飲み過ぎだ。ばててしまうかもしれない。




 倶留尊山山頂から中太郎生へ下山
峠から二本ボソに向かう


二本ボソの展望台


二本ボソからロープを手繰って下る


倶留尊山山頂


樹林から抜け出すと


中太郎生の集落に着いた

亀山峠から山頂めざして登って行く。
林の中に入って急登していくと、小さなプラカードのようなものが立っていた。倶留尊山山頂に行くには入山料を払わなければいけないのだそうだ。
私は、自然保護のために入山料をとったりすることには決して反対ではない。…しかし、と思ってしまう。
たとえば、尾瀬のように何万人という「観光客」が押し寄せるようなところでは極めて有効だと思う。しかし、この倶留尊山で入山料を徴収して、どれほどの効果があるのかと思ってしまう。たとえば、入山料を徴収するためには人を置かなければいけない。その人件費のほうが高くつくのではないかと思うのだ。さらに、入山料をとることによって、山頂に登る人間は間違いなく減ると思う。
私は、この倶留尊山は全国的にはほとんど無名に近いと思っている。300名山に選定されてはいるが、この山にわざわざ登りに来るのはよっぽどの山好きである。そういう人を排除するようなことがはたして、この倶留尊山にとっていいことなのだろうかと思ってしまうのだ。
関西では二上山が有料だった。なにかしら自然保護というよりは、これはあくまでも印象の話しなのだが、関西人独特の「がめつさ」を感じてしかたがないのだが…。
亀山峠から登りついたところが山頂かと思ったらそうではなかった。
これは「二本ボソ」というピークなのだ。ここには小屋が建っていて、その壁に入山料徴収の看板が打ち付けてあった。でも人はいなくて、募金箱のような箱だけが置かれていた。
日曜日で入山者一番多いと思われる今日でさえ、人を置かないとなると、入山料徴収というのは、ほとんど有名無実化しているのではないかと思う。人件費の方が高くつくのではないかと思ってしまった。自然保護のための方策なら、もう少し別の方法を考えたほうが良いのではないかと思うのだが…。
二本ボソからはすさまじく急な道を下る。ロープがフィックスされているので、これにつかまって下っていく。ところが途中で雨が降り出した。しかたがないので、傘をさして下りはじめたが、急な下りで片手が傘というのはきつい。この急な坂の途中で雨具に着替えることになった。鞍部まで下って、ふたたび登り返す。きつい登りである。
倶留尊山山頂到着は11時半。山頂には私一人であった。山頂には小屋のようなものがあって、その前には入山料の大きな看板があった。小雨が降るなかの山頂で、展望が得られないのが残念だ。
倶留尊山頂から先はもう三重県である。急な道を下って、
鞍部に着くとそこが西浦峠で、ここから右に下ると中太郎生である。
杉林を下って樹林から抜け出すと林道に出て、これを歩いて行くと中太郎生の集落に着く。ここで国道と交わるのだが、そこには立派な酒屋さんがあって、バス停になっている。
ここにはベンチがあったので、少し休憩した。雨も止んだようなので、ここで雨具を脱いだ。


NEXT 大洞山

BACK 日本三百名山

BACK 東海自然歩道 奈良の道




総合TOP My日本の山  My日本の道  日本の旅  自己紹介



















inserted by FC2 system