尾高観音参道の入り口を左に折れると、すぐに広い道路に出た。このあたりが「尾高高原」といわれるところのようである。ガイドブックには「食事もできる売店がある」と書かれていたが、その店はつぶれてしまっていた。
この道を真っ直ぐに行く。広い道で、真ん中に木が植えられた遊歩道がつくられている。この道を少し行くと、左に分岐する道がある。
この道を行くが、新しい舗装道路ができているみたいで、地図と一致しない。
真っ直ぐに伸びる舗装道路から右に、進入禁止とされた道に入る。舗装されているのだが、アスファルトを割って草がたくさんはえているひどく荒れた道である。この道はすさまじく曲がりくねっていて、歩いていて本当にこの道でいいのか心配になってきた。
ようやく車が通る舗装道路に合流する。この道はまっすぐに北に向かってのびている。地図と照合して、この道のことなんだろうかと思うのだが自信がない。
ともかく真っ直ぐに歩いて行く。地図上で示された分岐に出たが、指導標がないのでこれも自信がない。とりあえず真っ直ぐ進んでみたが、やっぱり違うような気がして引き返す。そして、さっきこの道ではないかと思った交差点に来てみると、曲がる方向とは反対の路傍に指導標を見つけた。観察力がたりない…。
この道を行くが、すぐに細い道になって、樹林の中に入った。ガイドでは朝明牧場があるはずなのだが、よくわからなかった。
林道を下って行く。
道の左に大きな岩があって、その上に石の祠がたっていた。これが「八風大石」であった。
すぐに舗装道路に出て、切畑橋を渡るとその突き当たりが切畑バス停であった。11時少し前であった。
道に迷ったりしたものだから、気持ちを落ち着かせるため休憩することにした。
15分ほど休憩してから、切畑集落の中を通って山道に入る。川の流れを渡って、さらに30分ほど行くと分岐があって、福王神社の道が案内されていた。この神社に立ち寄ることにした。
片道10分、杉木立の中を歩き、神社の前に着く。
この神社は、聖徳太子が毘沙門天を祀ったのだそうで、伊勢の信貴山とも呼ばれるのだ。でも、よく考えてみると毘沙門天を祀っているのになぜお寺じゃないんだ。不思議だ。
神社の入口には「毘沙門天王」と刻まれた立派な石柱がたっていて、参道には新しい石の鳥居、確かに神社である。参道を行くと不動明王や観音の石像がある…と思うと稲荷や修験道の神々の石碑があったりする。その中に天狗か…と思う石像があった。裏の福王山に天狗伝説があるというので、それを祀っているらしい。(これは猿田彦であった。ただし、猿田彦は天狗の起源とされている)
参道の白川という橋を渡ると、すさまじく急な石段。これを登ってようやく本殿の前に着いた。
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