東海自然歩道 三重の道


休憩所→希望荘→風越峠→朝明川→尾高観音→切畑→福王神社→水晶吊橋→宇賀渓谷→黄金橋→東藤原西藤原

尾高観音や福王神社を見て、宇賀渓に向ったが、途中の水晶谷にかかる吊橋が通行止めになっていた。引き返そうかと思ったが、無理やり渡ってしまった。西藤原に着いたら、完全に真っ暗だった。
福王神社

 湯の山から尾高観音へ
希望荘の横を行く


風越峠


飛び石で朝明川を渡る


尾高旅行村の事務所


尾高観音に着いた

BACK 桃林寺から湯の山へ



2004年113

テントを張った休憩所を710分に出発した。希望荘という旅館の横を通って行く。
林道を行くのだが、「おおるり橋」を渡ると渓流の流れに沿って行くようになる。きれいな渓谷が続く。
道はかなり荒れていた。小さなダムがあって、そのすぐそばに休憩施設があったが、汚れていて草茫々であった。

休憩所から山道をさらに登って行く。階段の道で、かなり疲れてしまうのだ。目指していた風越峠は樹林の中で指導標が立っていた。風越峠とは書かれていないのだが、希望荘まで1.9km、朝明渓谷まで1kmとなっているので間違いないようだ。
風越峠からは沢の流れに沿って下って行く。流れの底が石畳のようになっていて、水はこの上を流れていた。この流れを何度か渡って、ようやく朝明川の流れにぶつかる。ここには東海自然歩道「朝明渓谷遊歩道」の案内板があった。ここで朝明川の流れを飛び石で越える。
この川から一段上がると舗装道路に出て、この道を川の流れに沿って下って行く。地図でみると朝明川はいくつもの滝をつくっているようなのだが、この舗装道路からは見ることはできなかった。これが朝明渓谷で、渓谷沿いの遊歩道を歩くべきだったのだ。

どんどん行くと、橋に手前に分岐する舗装道路がある。地図で確認するとこ「三重県民の森」に通じる道のようなのだが、自然歩道の指導標がたっていない。
地図と地形を合わせて見ると、どう考えてもこの道のようである。この左の道を行くことにした。
道はかなり急な登りである。アスファルトの道は足に響く。土の道を行くよりかなり疲れるのだ。
登り切ったところに園地があって、東屋が建っている。ここが三重県県民の森である。少し休憩。
さらに進むと、右に下って行く細い道を指導標が示している。
この道を谷底に向かってジグザグに下って行く。沢の流れを渡って対岸を登ると視界が開けて、そこが「尾高高原家族旅行村」であった。キャンプ場もあるようだ。
舗装の道を下って、すぐに左の道に入る。樹林の中を曲がりくねって下ると、お寺の境内に入った。ここが「尾高観音」であった。
その観音様をまつるお堂は六角形をしているのだ。なんか由緒を感じさせるお寺である。
この境内には句碑も立てられている。
天春静堂という人の句で「山中に 只咲いて居る 桜哉」。
なんか、いい。しみじみと心に感じる句である。この境内には水があったので、補給した。
観音堂の正面の参道を下る。杉木立の中を真っ直ぐに参道が続いている。いい雰囲気である。



 福王神社へ
草茫々の車道を行く


このあたりで道に迷った


八風の大石


切畑のバス停


福王神社


尾高観音参道の入り口を左に折れると、すぐに広い道路に出た。このあたりが「尾高高原」といわれるところのようである。ガイドブックには「食事もできる売店がある」と書かれていたが、その店はつぶれてしまっていた。
この道を真っ直ぐに行く。広い道で、真ん中に木が植えられた遊歩道がつくられている。この道を少し行くと、左に分岐する道がある。
この道を行くが、新しい舗装道路ができているみたいで、地図と一致しない。
真っ直ぐに伸びる舗装道路から右に、進入禁止とされた道に入る。舗装されているのだが、アスファルトを割って草がたくさんはえているひどく荒れた道である。この道はすさまじく曲がりくねっていて、歩いていて本当にこの道でいいのか心配になってきた。
ようやく車が通る舗装道路に合流する。この道はまっすぐに北に向かってのびている。地図と照合して、この道のことなんだろうかと思うのだが自信がない。
ともかく真っ直ぐに歩いて行く。地図上で示された分岐に出たが、指導標がないのでこれも自信がない。とりあえず真っ直ぐ進んでみたが、やっぱり違うような気がして引き返す。そして、さっきこの道ではないかと思った交差点に来てみると、曲がる方向とは反対の路傍に指導標を見つけた。観察力がたりない…。
この道を行くが、すぐに細い道になって、樹林の中に入った。ガイドでは朝明牧場があるはずなのだが、よくわからなかった。
林道を下って行く。
道の左に大きな岩があって、その上に石の祠がたっていた。これが「八風大石」であった。
すぐに舗装道路に出て、切畑橋を渡るとその突き当たりが切畑バス停であった。11時少し前であった。
道に迷ったりしたものだから、気持ちを落ち着かせるため休憩することにした。
15分ほど休憩してから、切畑集落の中を通って山道に入る。川の流れを渡って、さらに30分ほど行くと分岐があって、福王神社の道が案内されていた。この神社に立ち寄ることにした。 片道10分、杉木立の中を歩き、神社の前に着く。
この神社は、聖徳太子が毘沙門天を祀ったのだそうで、伊勢の信貴山とも呼ばれるのだ。でも、よく考えてみると毘沙門天を祀っているのになぜお寺じゃないんだ。不思議だ。
神社の入口には「毘沙門天王」と刻まれた立派な石柱がたっていて、参道には新しい石の鳥居、確かに神社である。参道を行くと不動明王や観音の石像がある…と思うと稲荷や修験道の神々の石碑があったりする。その中に天狗か…と思う石像があった。裏の福王山に天狗伝説があるというので、それを祀っているらしい。(これは猿田彦であった。ただし、猿田彦は天狗の起源とされている)
参道の白川という橋を渡ると、すさまじく急な石段。これを登ってようやく本殿の前に着いた。



 藤原へ
福王神社からの道


通行止めだった宇賀渓水晶吊橋


国民宿舎登竜荘


宇賀渓の分岐


樹林から抜け出すとあぜ道


黄金橋を渡る


線路をトンネルで渡る


東藤原駅


千材橋を渡る


前川橋

元の分岐に戻って、深い樹林の中を行く。
福王山の山麓を、山襞にそって道は続いているので、けっこう曲がりくねっている。
心配な案内を見つけた。水晶渓にかかる吊り橋が、補修点検中で通行禁止なのだそうだ。
げっと思ってしまった。これが通れないなら、迂回路はどうなるんだ…。調べたがすごい遠回りになってしまう。運を天に任せてこの橋を渡ることにして、先に進むことにした。
福王神社から水晶渓までの中間点に「広場」があると書かれているのだが、そこには廃屋が建っていた。園地だったのだろうと思うのだが、今は荒れてしまっている。
樹林の中の山道を、沢の流れに向かって下って行く。沢の流れの音が大きくなって、吊り橋の前に出た。吊り橋には渡れないようにロープが張ってあって、そこに通行禁止という張り紙が下がっていた。よく読むと、吊り橋のボルトが腐食して、極めて危険な状態にあるのだそうだ。
谷底まで下りて徒渉しようかとも思ったが、危険覚悟でこの吊り橋を渡ってしまうことにした。
通路を塞いでいるロープを乗り越えて吊り橋を渡ってゆく。これはけっこう恐かった。谷川からかなり高いところに吊り橋はかかっているのだ。吊り橋のロープをしっかりとつかみながら渡った。
なんとか渡り終えたときは、本当にほっとした。13時半になっていた。
渡ったところはキャンプ場になっていて、炊事場もある。ここで水を補給して休憩した。
すぐに舗装道路に出ることができるのだが、自然歩道はその右に続く遊歩道のような道を行く。「国民宿舎登竜荘」の前で一旦、舗装道路に合流するが、すぐに横に続く歩道に入る。
宇賀渓にの分岐に着いた。宇賀渓ではすばらしい渓谷美が楽しめるのだが、自然歩道からは離れなければいけない。時間的に余裕ががなかったので省略してしまった。今から考えるともったいないことをした。
ここから舗装道路を行くことになる。

舗装道路の歩きはつらい。石部神社を左に見て、さらに進むと、集落に入って行く分岐がある。集落の中を歩き、これを抜けると田んぼの中の道になって、細かく曲がって、道は続いている。
このあたりでようやく舗装道路から開放された。
道は山に向かって登って行く。ガイドブックには「林の中を歩く薮こぎ」と書かれているのだが、そんなにひどいものではなかった。
ようやく樹林から抜け出すと畑のあぜ道を行くのだった。集落にでる。北山橋を渡って、さらに行くと、行く手には大きな川が見えてきた。青川で、これを黄金橋で渡る。橋の上から上流を仰ぐと鈴鹿山脈が見え、藤原岳が大きく聳えていた。時間は15時を過ぎた。
黄金橋を渡ると奥村という集落の中に入る。
ここにも新しい道ができていて、どこから村に入ってゆくのかわからなくて、少し迷ってしまった。
奥村を抜けて、舗装された道を緩やかに登って行く。
行く手に鉄道の線路が見えてきた。鉄道をみると、本当に人里に下りてきたという気がする。この線路をトンネルで渡って、さらに線路に沿って北上する。
広い舗装道路を真っ直ぐ行ったら、すぐに東藤原の駅に着くのだが、自然歩道はめちゃくちゃに遠回りするのだ。東禅寺の集落の東の畑の中を、遠く遠く迂回して行くのだ。
細かに曲がるのだが、そのつど指導標がたっているので迷うことはなかった。
東藤原の駅に寄った。店があると思ったのだが、訊いてみたがないのだそうだ。今夜の食糧をどうしようかと思ってしまう。
自然歩道は広い道をそのまま行ったら最短で西藤原に着くことができるのだが、ここでも大きく迂回する。東側を員弁川が流れているのだが、この川を千材橋で渡って東岸を歩き、再び前川橋を渡って戻ってくるのである。疲れ果てている私には、この遠回りがひどくこたえる。前川橋を渡ったのは1645分。もう暗くなってきている。
石川の集落を抜けて、西野尻を目指す。
途中指導標を失ってしまったが、ともかく地図で駅をめざした。西野尻の駅に着いたのは1720分。完全に真っ暗であった。
この駅は無人駅で、プラットホームにある待合所に灯かりがついているのでここで休憩した。めちゃくちゃに疲れている。
もう真っ暗なのでヘッドライトをつけて歩くことにした。
自然歩道は、私が歩いている舗装道路の右側にあるのだが、面倒なのでこのまま、車道を行くことにした。疲れ果てているので、かんにんしてほしい。
大貝戸という集落に西藤原駅がある。
駅に着いたのは18時を過ぎていた。ここにはスーパーがあるはずなので探した。
何度か迷ったが、なんとかスーパーを探し出して、買い出しをすることができた。ただし、ビールは売っていなかった。
それから、真っ暗な集落の中を藤原岳登山口のある聖宝寺を目指す。
この寺の手前に鳴谷神社があった。神社の本殿の裏にテントをはるスペースがあったので、ここに泊まることにした。
テントを張り終えて、中に落ち着いたのは
19時半、今日は本当に疲れた。


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