道が下りになると、舗装は終わって土の道になった。アスファルトより足の負担が少ないので大歓迎だ。土の林道を30分ほど行くと、左に下って行く山道があった。自然歩道はこの山道を下るのだ。地図では徳間の集落から、真っ直ぐに登ってくる山道はこのあたりに着くはずなので、それを探したが見つからなかった。林道歩きで正解なのかもしれない。
杉林の中を急下降して、谷底について、木の橋を渡る。ここから15分ほど行くと、下に林道が見えてきて、丸太の階段で林道に降り立つ。ここからは林道歩きかと思ったら、切り通しのようなところから、左上に登って行くのだった。木の桟になっていて、これをバランスをとりながら渡ると、ピークから左に下る。下に沢が見えてきて、これを木橋で渡ってから、この沢に沿って下って行く。道は広くてしっかりしているのだが、かかっている橋は苔むしていた。
右に東海自然歩道の古いトイレ(鯨野公衆便所)があって、その先で明るい林道に出る。ここには自然歩道の案内板があった。
10分ほど畑をみながら行くと、山あいから抜け出して田んぼが広がる。「鯨野入口」のバス停があって、ここで左折する。バス停の時間を見たら、一日に3便しかなかった。
バス停のすぐ先、橋を渡ったところで休憩することにした。ベンチなどない。畑の入口がコンクリートで固めてあるので、ここに座り込んだ。8時40分になったいた。ここで靴を脱いだら、また足首にヒルが一匹噛みついていた。まだヒルがいるのかと驚いてしまう。沢に沿って下ってきた道でくっついたらしい。
林の中に林道が続くのだが、カーブを繰り返して、すごく遠回りしているような気がする。樹林から抜け出したら、富士山が見えた。
道が平坦になると、古い民家があって、その庭先にベンチが置いてあった。ここで休憩しようとしたら、この家の人が出て来て、縁側で休んでいきなさいという。言葉に甘えて、縁側に座ったら、氷を入れた水を持ってきてくれた。冷たくてすごくおいしかった。涙がでるほど感謝してしまう。いろいろ雑談するなかで、ヒルは葉の裏についているのだということを聞いた。地面ではなくて道に茂る葉に注意しなければいけなかったのだ。でも、この先、ヒルはあまりいないらしい。よかった。
道の右は視界が開けていて、山並みと下に集落が見える。すぐに左カーブするのだが、そのまま直進いて下ると「六地蔵公園」なのだった。
カーブを繰り返して下ると、田んぼの広がる平坦地に着く。ここでターンして車道を歩いて行く。すぐにバス停のある坂本交差点に着いた。ここには東屋があったので、この中で休憩する。しかも、角には自販機があったので、冷たいジュースも買うことができた。
|