東海自然歩道 山梨の道



徳間→徳間寺→上徳間→鯨野→六地蔵公園→坂本→豊栄橋→身延線井出駅

徳間の集落から小さな山塊を越えて富士川に至るコースである。ただひたすら山の中を歩き、いくつもの山里を過ぎて行くという道で、とりたてて目を引くようなところもないのだが、この何もないところがいいのかもしれない。
富士川に沿う身延線井出駅に着いたところで、今回の自然歩道歩きは切り上げる事にした。あまりの暑さにリタイアしたのだ。情けない…
富士川.

 徳間から上徳間へ
徳間の集落を行く


山に入る道があったが止めた


急坂を上って行く


上徳間に着いた

BACK 田代峠から徳間へ

2013712

昨夜テントを張ったところは、福士川にかかる橋のすぐ近くで、橋には煌々と水銀灯がついているのだ。これがすごく明るくて、逆に眠れなかった。
橋の上からはテントが見えるので、あまり目立たないうちにテントをたたむことにした。撤収を終えて歩き始めたのは6時である。
バス停から橋を渡ったところがT字路で、ここを左に行く。徳間の集落を歩いて行くと、右にお寺が見えた。臨済宗徳間寺である。私の二万五千分の一地図を見ると、このお寺のすぐ先で、山に向かって登る山道があるのだが、自然歩道は大きく曲がりくねって山に向かって行く。地図では山道を東海自然歩道と書いてあるのだが、今は林道を行くように変わってしまったらしい。山道を登ったらものすごく短縮できるのだが…とすごく誘惑にかられたのだが、山道にはヒルがいるかもしれない…。そう思った瞬間に、林道歩きを決心した。すごい遠回りだけど、ヒルの恐怖よりはましである。
林道は舗装されていて、蛇行しながら登って行く。道ばたに石仏があったりする。
道が左にカーブするところに滝が見えた。けっこう大きな滝で、お堂もあった。標識もたっていないので、無名の滝である。
滝から10分ほど行くと樹林から抜け出して、平坦地が広がった。この辺りが上徳間の集落だと思う。集落といっても、民家はポツンポツンとあるだけなのだ。
集落を抜けると、再び樹林の中を行く。道はカーブを繰り返して緩やかに登って行く。地図の上で、どこにいるのか確認しようとしても、よくわからない。

7
時ころ、疲れてきたので休憩した。ベンチなどみあたらないので、アスファルトの上に座り込むしかなかった。それにしても、歩き始めて1時間しかたっていないのに、もう疲れている。



 上徳間から坂本交差点へ
土の道になった


ここから山道を下る


鯨野集落の自然歩道指導標


富士山が見えた…のに写真がピンぼけ


ここのおじさんが休ませてくれた


道が下りになると、舗装は終わって土の道になった。アスファルトより足の負担が少ないので大歓迎だ。土の林道を
30分ほど行くと、左に下って行く山道があった。自然歩道はこの山道を下るのだ。地図では徳間の集落から、真っ直ぐに登ってくる山道はこのあたりに着くはずなので、それを探したが見つからなかった。林道歩きで正解なのかもしれない。
杉林の中を急下降して、谷底について、木の橋を渡る。ここから15分ほど行くと、下に林道が見えてきて、丸太の階段で林道に降り立つ。ここからは林道歩きかと思ったら、切り通しのようなところから、左上に登って行くのだった。木の桟になっていて、これをバランスをとりながら渡ると、ピークから左に下る。下に沢が見えてきて、これを木橋で渡ってから、この沢に沿って下って行く。道は広くてしっかりしているのだが、かかっている橋は苔むしていた。
右に東海自然歩道の古いトイレ(鯨野公衆便所)があって、その先で明るい林道に出る。ここには自然歩道の案内板があった。
10分ほど畑をみながら行くと、山あいから抜け出して田んぼが広がる。「鯨野入口」のバス停があって、ここで左折する。バス停の時間を見たら、一日に3便しかなかった。
バス停のすぐ先、橋を渡ったところで休憩することにした。ベンチなどない。畑の入口がコンクリートで固めてあるので、ここに座り込んだ。840分になったいた。ここで靴を脱いだら、また足首にヒルが一匹噛みついていた。まだヒルがいるのかと驚いてしまう。沢に沿って下ってきた道でくっついたらしい。
林の中に林道が続くのだが、カーブを繰り返して、すごく遠回りしているような気がする。樹林から抜け出したら、富士山が見えた。

道が平坦になると、古い民家があって、その庭先にベンチが置いてあった。ここで休憩しようとしたら、この家の人が出て来て、縁側で休んでいきなさいという。言葉に甘えて、縁側に座ったら、氷を入れた水を持ってきてくれた。冷たくてすごくおいしかった。涙がでるほど感謝してしまう。いろいろ雑談するなかで、ヒルは葉の裏についているのだということを聞いた。地面ではなくて道に茂る葉に注意しなければいけなかったのだ。でも、この先、ヒルはあまりいないらしい。よかった。
道の右は視界が開けていて、山並みと下に集落が見える。すぐに左カーブするのだが、そのまま直進いて下ると「六地蔵公園」なのだった。
カーブを繰り返して下ると、田んぼの広がる平坦地に着く。ここでターンして車道を歩いて行く。すぐにバス停のある坂本交差点に着いた。ここには東屋があったので、この中で休憩する。しかも、角には自販機があったので、冷たいジュースも買うことができた。



 坂本から富士川へ
草の生える林道を行く


あまりの暑さに座り込んでしまった


山道を行く


富士川を富栄橋で渡る


身延線井出駅


ところが困ったことがある。この交差点に指導標がないのだ。二万五千分の一の地図をみても、そもそもここがどこなのかもわからない。指導標がないのだから直進したほうが正しいような気もするのだが、地図と磁石で確認するとどうも左折したほうがよさそうだ。悩んだのだが、左に行ってみることにした。そうすると、指導標があった。よかった…。
ここで車道から左に入る。草の生えた林道になって、けっこう荒れている。本当にこの道でいいのかと心配になるころに舗装道に出た。
あとはこの道を歩いて行く。林道は林の中を行くこともあるのだが、カンカン照りの下を歩くことが多いのだ。暑さに参ってしまって、
11時を過ぎたところで、アスファルトの道に座り込んで休憩した。
休んだすぐ先で、道はZにカーブする。これで地図の上でどこにいるかわかった。道が平坦になって、少し行くと、林道から右に下る山道があった。自然歩道はこれを下って行く。杉林の中を10分ほど下ると、送電線の鉄塔があって、地図上でどこにいるのかわかった。山道を半分歩いたことになる。
この先、回廊のように両側が壁のような道を下って行く。竹林を過ぎると、舗装道に降り立って、この先は集落の中を歩いて行く。頭上には青空が広がっていて、日差しは強烈である。こんな猛暑ではとても耐えられない。もう帰ろうと思ってしまった。やっぱり、平地を行くことが多い東海自然歩道は真夏に歩くものではないと痛感する。

坂下の集落に入ると、すぐに国道52号線にぶつかる。これを信号で渡って、富士川に架かる富栄橋を渡る。富士川の川幅は広くて、その分橋も長い。橋の上は歩道が分離されているので、安心して歩いて行ける。それにしても、橋の上はガンガンの日差しで、平坦なのに息があがってしまう。かなり情けない。
橋を渡ったところで右折する。ここから身延線の井出駅までは1km以上あるのだ。なぜか緩やかな登りになっている。この緩やかな登りがすごくきつい。この炎天下での歩きで、完全にイヤになってしまった。平地を歩くのは秋でなければ…と、この先の自然歩道歩きを断念、家に帰ることに決めた。まだ4日しか歩いていないのに、情けない…
井出駅のすぐ手前に踏切があって、自然歩道はこの踏切を渡って思親山に登って行くのだ。
でも、私はここから身延線に乗ってしまう。幸い、次の列車は
15分待つだけでよかった。この駅の待合所で、下着、パンツも履き替えた。衣服が汗で臭うようになっているからだ。
身延線で富士駅に出て、東海道線に乗り換えて新宿まで行く。途中、熱海で下車して、駅前にあるマクドに入った。ここでスマホをネットにつないで、新宿発仙台行きの高速夜行バスの予約をした。


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