さて、まず犬山城に行ってみようと思う。
日本で国宝に指定されている天守閣は姫路城・彦根城・松本城、そしてこの犬山城の4つなのだ。他の国宝の天守に比較するとこの犬山城はこじんまりとしているのだが、現存する天守閣では最古のものなのだ。
ライン大橋を渡って川沿いに歩くと、坂道になる。赤い欄干のある橋をくぐってから、その上に出る。神社があるのだが、その手前にベンチが置かれていた。少し休憩したいのだが、雨が強くなって、休むこともできない。
天守に続く石段を登って拝観の受付に着いたが、閉まっていた。開館は9時からなのだ。今はまだ8時半。雨の中で待つのが嫌になって犬山城の見学は止めにした。去年、来たばかりなのであまり未練はない。
→参考 犬山城
引き返して、神社の境内に下りて行く。
自然歩道は犬山城下の街の中を行く。堀に沿って続く遊歩道を歩いて木曽川の土手に出た。
あとは木曽川に沿って歩いて行くだけである。この土手につけられた歩道はきれいに整備されていて、雨なのに多くの市民が散歩をしていた。
土手の道に沿って旅館・ホテルが並んでいるのだが、犬山温泉という看板が眼につく。風呂だけ入れてくれるところはないのだろうかと思って歩いていたが、どこに入ろうかと迷っているうちに温泉街は終わってしまった。
犬山橋に着く。ここで名鉄の踏切を渡ると、名鉄犬山遊園駅に着く。ここからは山に向かって緩やかに登ってゆくのだ。駅の前には、東海自然歩道入口まで400mという案内があった。「自然歩道の入口」というのは変な表現だと思ったが、あとでわかったのだが、本当の自然歩道は木曽川の岸辺をそのまま歩いて行って、ユースホステルの入口で山側に入るのだ。私は遠回りしたことになる。
小さな峠を越えて、少し下ると自然歩道の指導標があった。その先には犬山のモンキーパーク遊園地があって、この施設の間を抜けて行く。広い車道に出たところで左折して、木曽川に向かって下って行く。木曽川の手前には小さな公園があって、そこには「プロムナード」という遊歩道が作られていて、その道を通って目標のユースホステルに行くことができる。
ユースホステルというのは、今は本当に少なくなってしまったのだが、私が二十歳のころ、国鉄の均一周遊券で旅行をしていたとき、宿として愛用させてもらっていた。もちろん宿泊料が安いからだったのだが、そこでは私のようにザックをかついで気ままな旅をしている仲間と会うことができて、いろんな情報交換もできたのだ。なにかしらひどくなつかしい。
犬山のユースホステルは「国際」YHなのだ。すごく立派な施設で、ここに泊まりたくなった。
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