東海自然歩道 岐阜の道.

みょうほうがたけ
標高 666m


いこいの森→熊谷直実の墓→横蔵寺旧蹟→妙法ヶ岳→華厳寺奥の院→淀坂峠→根尾川→神海→明谷川→川内

いこいの森から妙法ヶ岳をめざして山道を行くと、やっぱり雪道になった。でもこの山を越えたら雪がほとんどなくなって、ようやく雪道から開放された。

妙法ヶ岳

 いこいの森から旧横蔵寺寺院跡へ
いこいの森


急な登り


熊谷直実の墓の石塔

BACK 日坂から横蔵寺


2006年37

いこいの森を出発したのは
7時半であった。東屋から芝生の斜面を登って遊歩道に出る。この道が東海自然歩道だと思ったのだが、そうではなかった。歩いて行くと道は下りになって、公園にもどってしまったのだ。もう一度引き返すと、自然歩道の標識を見つけることができた。
樹林の中をどんどん登ってゆく。少し広い道を横切ると、これが馬場跡であった。ここは横蔵寺の寺域なのだが、昔は寺がこの山の上にあって、横蔵寺の僧兵が山を一周するこの道を馬場として使っていたのだそうだ。

少し雪が眼につくようになる。大きな東屋に着くと、そのすぐ先には仁王門跡があった。礎石が残っている。こんな山奥にどうして寺を建てる気になったのか不思議である。
さらに樹林の中を登ってゆくと、ようやく「熊谷直実の墓」の前に着いた。古い石塔がいくつも並んでいて、その真ん中に新しい宝篋印塔がたてられていた。
ここからは雪が道をおおっていて、足がもぐりこむ歩きにくい道が続く。
緩やかに下って杉木立に囲まれた雪野原に出ると、ここが本堂跡であった。「横蔵寺旧蹟」という石碑が立っていた。このあたりは完全に雪原でまったく道がわからない。少し迷ってしまった。でも踏み跡があるのをみつけたので、これに従って歩いてゆく。
稜線に出ると、さすがに雪はなくなって、そこには古い自然歩道の指導標がたっていた。
道が確認できた。



 妙法ヶ岳山頂から奥の院へ
いったん林道に出る


林道の休憩所


雪の縦走路


妙法ヶ岳山頂


奥の院からは石灯籠が並ぶ


淀坂峠

ここからは明るい稜線の道を行く。一旦下って林道に出て、少し行くとベンチがあった。少し休憩。
すぐに林道から分かれて尾根の道を登る。
稜線をたどる道で、行く手には送電線の鉄塔が立つ頂きが見える。これが妙法ヶ岳である。標高
667mで、この山を越えたら、その先は雪に悩まされるような標高の高い山はないはずである。でも、この最後の山の雪の状況が心配である。
アップダウンを繰り返して稜線の道を行くが、意外と雪は少ない。この調子なら雪に悩まされることはなさそうである。
606m峰に登りつくと、ベンチが置かれていた。ここには三角点もあった。
ここから道は左にカーブする。行く手には妙法師ヶ岳が迫ってくる。登山道が稜線からはずれて、632m峰の北側斜面をトラバースする。そこは完全に雪に覆われていた。おまけに、その雪道には樹木が、雪の重さで覆いかぶさっている。ものすごく歩きにくい。

進むにつれて雪が目立つようになって、広い稜線の雪原で3人の登山者とすれちがった。そのうち2人はズック靴であった。こんな装備で私が越えてきた雪道を行くつもりなんだろうかと、心配してしまった。
妙法師ヶ岳山頂に向かって急登するあたりからは雪がなくなった。…とはいえ、送電線をくぐるまでの急な登りはきつかった。
ようやく鉄塔に着いたのは11時半頃。ここまで来たら山頂は間近である。

妙法ヶ岳山頂は樹林に囲まれていて展望はきかない。山頂には私一人、雪はなくて三角点があった。
妙法ヶ岳山頂から一気に下ってゆく。こちら側は雪が少なくて、快適な下りであった。樹林の中をジグザグにどんどん下って行くと、下に御堂が見えてきた。「華厳寺の不動堂」である。お堂の奥には洞窟があって、その中で水が滴り落ちている。不動明王の石仏も祀られていた。
このあたりでは、完全に雪はなくなって、暖かな日差しに中、樹林の中を下って行く。すぐに奥の院についた。立派な御堂である。この「奥の院」とういのはこの先にある谷汲山華厳寺の奥の院なのだ。お堂の前には石仏があった。そのお顔がすごくきれいだった。奥の院の前の道には石灯籠が並んでいる。
さらに下って行くと、沢の流れに沿うようになって、岩壁から流れ落ちる滝があった。名前の標識はないので無名の滝である。
この無名の滝のすぐ先に華厳寺への分岐がある。華厳寺は西国三十三ヶ所の最後の札所で、是非寄ってみたかったのだが、この分岐から
1kmの道を下らなければいけないので止めてしまった。私はいずれ、西国三十三所巡礼をするつもりなので、そのときに参拝すればいい。
分岐からそのまま進むと、再び華厳寺への分岐があった。ひたすら、先をめざす。
また登りの道になった。

淀坂峠を越えなければいけないのだ。でも、雪がまったくないので気分は楽である。峠の手前には休憩所があった。ここで一休み、視界はきかない。
峠にはそうした指導標はないのだが、ともかくここから下りになるのだ。



 根尾川から川内へ
左に根尾川を見下ろす山道を行く


根尾川を渡る


明谷の入口


交差点で東屋を見つけたがここには泊まらず


川内の公園にテントを張った


どんどん下って行くと、ようやく人家が見えてくる。大きな貯水池の横を過ぎると、もうすぐ根尾川に着くはずである。この川に沿って鉄道も走ってているので、大きな町は近い。
期待通り根尾川にぶつかったが、自然歩道はその手前で、右の細い山道に入ってしまうのだ。根尾川に沿って広い車道が通っているのだが、自然歩道はその車道は通らなくて、山に沿った細い道を行くのだ。
川からかなり高いところを行く。尾根川の景色は明るくて、なにかしら広々した感じである。でも、自然歩道は荒れていて、樹木が覆いかぶさっている。これを掻き分けながら歩いてゆくのだ。

下りになると集落の中に入って、民家の間を歩いてゆくと車道と合流する。尾根川にかかる神海橋を渡ると神海の集落である。
鉄道の踏切を渡って賑やかな通りに出る。国道157号線である。
神原の集落にはお店があるだろうと期待したが、店はなくてお酒の仕入れはできなかった。
今夜は酒なしだ。
自然歩道は神原の集落から東に延びる明谷川の流れる谷あいに入るのだが、指導標がない。そのまま国道を沿って歩いていったが、どうにもおかしいので引き返した。結局、かなり戻ることになった。
さて、ようやく明谷川の道に入る。この道を少し行くと右側に新井水湖があって、そこにはキャンプ場があるはずなのだ。ところが、私の持っているガイドブックは30年も前のものなので、そのキャンプ場は跡形もなく消えていた。新井水湖も人口の堰止め湖なのだが、ゴミが散らばったりして、とてもキャン場の面影はなかった。
困った。今日はどこに泊まったらいいのだろう。
ともかく先に進むことにする。
谷に沿って、蛇行を繰り返す道を行く。時間も16時を過ぎて、疲れもたまってきている。
ようやく谷あいから抜けて、平野に出る。川内の集落である。広い車道に交わると、そこに東屋のある小さな公園があった。ここに泊まろうかとも思ったが、回りを見回すと、遠くに公園が見えて、そこにも東屋が見える。これを目指すことにした。川内の集落を通っていったが、ここにもお店はなかった。
公園に着いて、そこの東屋にテントを張った。もう17時半になっていた。



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