国分寺から自然歩道は北に向かって続く。左は池田山を主峰とする山塊で、この山麓を行くのだ。
集落に入ると、左に円興寺がある。立ち寄ったのだが、本堂に向かって登る石段はすごくきつかった。
円興寺は天台宗の寺院で、延暦9年(790)創建というからすごい古刹なのだ。でも、本堂は新しいもので、歴史を感じさせるものではなかった。
少し行くと車が行き交う広い道に合流したが、そこにはどんぐりの森という野外活動センターがあった。キャンプ場もあるようで、休憩所もある。この中で少し休憩した。
さて、車道を歩いて行くと、円興寺トンネルがある。トンネルの中には歩道もつけられているのだが、自然歩道は車道から左にそれて、山越えをするのだ。もちろん、山越えの道を行く。
階段の道を急登して円興寺峠に着く。樹林に囲まれて展望はきかないが、休憩のテーブルが設けられていた。峠を下って再び車道を行く。山あいの道から平野に出ると、そこには温泉の建物があった。池田温泉である。温泉に入りたいと思ったが、先を急ぐことにした。
ここからすぐのところに、目標にしていた涼雲寺があったのだが、気づかずに通り過ぎてしまった。
左には山が連なり、右には平野が広がっている。自然歩道は平野よりも少し高いところを、山襞に沿って続いていて、道は車道である。指導標がしばらくなくて、この道でいいのか心配になったりした。
霞間ヶ渓には意外と早く着くことができた。ここは桜の名所なのだが、今は蕾すらない。公園になっていて、道ばたのベンチに座って休憩した。東に広がる町々が展望できる。
さて、私が持つ昔のガイドブックでは、自然歩道はここから西に向かって山の中に入り、標高924mの池田山をかすめて垂井峠に行き、そこから北に向かって六合に着くことになっている。ところが今のルートはこのまま北上を続けて、昼飯の集落から西にコースを変えて六合に至るのだ。私は池田山に登りたいので旧ルートを行くつもりだったが、池田山の向こうで道が崩落していて、通行止めなのだそうだ。しかたがないので、今のルートを行くことにした。
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