1999年3月21日
益子駅に着いたのは8時半頃。今日は「関東ふれあいの道」の「焼き物とシイの木のみち」と「風薫る山里のみち」を歩くつもりである。
益子駅は、とても駅とは思えない変わったかたちの建物で、駅前で二つの塔をしばらく眺めてしまった。
益子は焼き物の里で、駅前のメインストリートにはそうしたお店が並んでいる。でも、私はそういうものには見向きせず、関東ふれあいの道をひたすら行く。
すぐに益子の町から外れると、正面に平坦な丘のような山が見えてくる。今日、登る予定の高館山である。
駅から50分ほど歩くと、西明寺の前に着いた。この寺は坂東三十三ヶ所の20番札所なのだ。長い石段を登って行くと、この両側は鬱蒼とした巨木の林であった。「西明寺の椎の林叢」として県の天然記念物に指定されているのだ。
石段を登り切ると、りっぱな楼門がたっていた。これはすごい。
境内に入ると、三重塔もあるではないか。まったく知らなかったのだが、この西明寺というのはすごい寺なのだ。楼門と三重の塔は国の重要文化財で、その他の本堂、閻魔堂鐘楼は県の重要文化財である。
このお寺の伽藍の特徴は屋根は茅葺きということだ。これがまた、普通の寺院とはまったく違った雰囲気をつくっている。来てよかったと思った。
追記
坂東三十三ヶ所巡礼のために、車で再訪したのは2011年2月26日のことである。関東ふれあいの道を歩いたとき、この寺に寄ったということはすっかり忘れていたのだが、境内に入って伽藍を見たときに思い出した。つくづく、このお寺はすばらしいと思ってしまった。
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